ドルコスト平均法は、投資初心者が取り組みやすい投資手法です。本記事では、この方法を効果的に活用するために知っておきたいメリットやデメリット、そして適切な始め方について解説します。
ドルコスト平均法とは、一定金額を決まったタイミングで継続的に購入し、長期的に金融商品を保有する投資手法です。投資初心者から経験者まで幅広く利用され、リスクの分散が期待できる点が特徴です。ただし、相場全体や購入する銘柄が下落傾向にある場合には損失のリスクもあるため、注意が必要です。
・少額からでも始めやすい
ドルコスト平均法は、主に投資信託の購入で活用される手法です。少額から無理なく始められ、継続しやすいことから、長期的な資産形成を目指す方に向いています。
・買い付けのタイミングを考えずに済む
市場で利益を得るためには、「安く買って高く売る」ことが理想ですが、常に損をしないタイミングをつかむのは難しいものです。しかし、一定額を定期的に購入するドルコスト平均法を利用すれば、タイミングを気にせず投資を行うことができます。
・価格変動リスクを抑えられる
価格が下がったときには多く購入し、価格が上がったときには少なく購入することで、平均購入単価を下げることができます。このため、価格変動によるリスクが分散され、比較的安定した資産運用が可能になります。
・多くの手間や時間をかける必要がない(自動積立サービスの活用)
投資を続けるためには、できるだけ手間を減らし、安定して続けられる仕組みを作ることが肝心です。ドルコスト平均法を効果的に行うためには、自動積立サービスを利用することがおすすめです。
自動積立サービスとは、自ら設定した指定日に一定額ずつ自動的に積立投資を行うサービスです。多くの金融機関では、自動積立サービスが提供されており、一度初期設定を行えば、その後は手間をかけずに自動的に投資を継続できます。
手動で投資を行う場合、買い忘れや誤った金額入力などが原因で、ドルコスト平均法の効果が十分に発揮されないことがあります。さらに、市場の短期的な動きに影響されて感情的にルールを変えてしまうこともあります。
手間なく継続的に積立投資できる自動積立サービスを、ぜひご活用ください。
分散投資には、定期的に同じ金額を購入する「ドルコスト平均法(定額投資)」以外に、定期的に同じ数量を購入する「定量投資」という手法もあります。それぞれの手法で投資信託を購入した場合、購入口数と平均購入単価がどのように変わるか、シミュレーションしてみましょう。
ここでは、当初元本1口=1円の投資信託(基準価額は1万口当たりの価格で算出されます)に、毎月1万円を投資し、対象商品の価格が次のように変動するケースを想定します。
1か月目 | 2か月目 | 3か月目 | 4か月目 | |
基準価額 | 10,000円 | 8,000円 | 12,000円 | 5,000円 |
各月の購入口数・平均購入単価は以下のようになります。
【毎月1万円を購入】(定額投資)
1か月目 | 2か月目 | 3か月目 | 4か月目 | 合計 | |
基準価額 | 10,000円 | 8,000円 | 12,000円 | 5,000円 | |
購入金額 | 10,000円 | 10,000円 | 10,000円 | 10,000円 | 40,000円 |
購入口数 | 10,000口 | 12,500口 | 8,333口 | 20,000口 | 50,833口 |
1万口あたりの平均購入単価:7,868円(1円未満切捨てで表示)
【毎月1万口を購入】(定量投資)
1か月目 | 2か月目 | 3か月目 | 4か月目 | 合計 | |
基準価額 | 10,000円 | 8,000円 | 12,000円 | 5,000円 | |
購入金額 | 10,000円 | 8,000円 | 12,000円 | 5,000円 | 35,000円 |
購入口数 | 10,000口 | 10,000口 | 10,000口 | 10,000口 | 40,000口 |
1万口あたりの平均購入単価:8,750円
どちらの方法も定期的な買い付けを行いますが、定量投資に対し、ドルコスト平均法(定額投資)は、基準価額が安い時は多く、高い時は少なく購入するため、平均購入単価が下がることが分かります。これにより、価格変動リスクが分散され、投資の安定性が向上します。
ただし、相場が一方的に下がり続ける場合は損失のリスクもあるため、注意が必要です。
ドルコスト平均法には多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットも存在します。これらの点に留意しながら、長期的な視点で計画的に投資することが大切です。
ドルコスト平均法では、定期的に商品を購入するため、一括投資と比べて購入回数が増えます。購入の都度手数料がかかる場合、トータルで支払うコストが高くなることがあります。
投資信託には、購入時手数料のかからないノーロード型と呼ばれる投資信託もあります。手数料負担を減らしたい場合は、こうした金融商品を選ぶのが効果的です。
特に長期投資では、手数料の積み重ねが将来の資産に大きく影響するため、コスト管理は重要なポイントとなります。
ドルコスト平均法は長期的な価格の平準化を目的とするため、短期間で価格が上昇した場合に、大きなリターンはそれほど期待できません。短期間でリターンを狙いたい場合は、ドルコスト平均法ではなく、ある程度まとまった金額を使ってタイミングを見ながら売買するほうが向いています。
ドルコスト平均法は、長期的な資産形成に有効な投資手法ですが、万能な方法ではありません。例えば、日本株が長期にわたって価格上昇せず、レンジ相場(一定の範囲内での価格変動)が続くような市場環境では、この手法の効果が限定的になることがあります。また、短期間での急な価格下落には対応しきれない場合があり、市場全体が大きく下落したり、低迷したりする局面では、一時的に含み損を抱える可能性があります。
ドルコスト平均法は、投資初心者でも始めやすい投資手法です。投資を始めるにあたり、長期的な視点を持ちながら運用していく心構えや仕組み作りが肝心です。
ドルコスト平均法を実践する上で、投資信託は特におすすめの金融商品です。弊社では原則1,000円から購入可能なため、少額から気軽に始めることができます。(最低購入金額は商品により異なります。詳細は各商品の目論見書等にてご確認ください。)
投資信託は、複数の投資家から資金を集め、専門家が運用する金融商品です。NISAも活用することができます。
投資信託は複数の株式や債券に分散投資しているため、個別の銘柄に対するリスクが軽減されます。合わせてドルコスト平均法を活用することで、時間の分散も可能になり、長期的な資産形成において、リスクとリターンのバランスを取りやすくなるでしょう。
ドルコスト平均法は投資初心者にも理解しやすく、NISAなどの制度と相性が良い投資手法です。ただし、この手法だけで必ず成功するわけではありません。
投資には常にリスクが存在し、相場や投資環境の変化に対する注意が欠かせません。単にドルコスト平均法を続けるだけでなく、最新の情報を取り入れ、状況に応じて投資方針を柔軟に見直す姿勢が必要です。そのため、信頼できる投資情報サイトやブログ、メルマガなどを活用し、日々知識を深めましょう。
東海東京証券では、投資家が学び続けられるよう、分かりやすい情報を提供しています。より良い投資判断を目指すため、当社のブログやメルマガもぜひ活用してみてください。